けがと体のケア:成長期に多いオーバーユース障害と家庭でできる予防
小中学生のフィギュアスケーターは、成長期特有の体の変化と練習のハードさによって、けがや不調を抱えやすい時期です。大切なのは、こうしたオーバーユース(使いすぎ)障害を正しく理解し、日頃から予防策を取ること、そして痛みが出たときに早めに対応することです。
代表的な障害には、膝下に痛みが出るオスグッド病や踵のシーバー病といった成長痛、シンスプリントや疲労骨折、腰椎分離症などのオーバーユース障害、さらに転倒による捻挫や骨折があります。これらは成長期特有の骨と筋肉・腱のアンバランスや、練習量の多さ、休養不足、不適切な用具、ウォームアップ不足といった要因が重なることで起こりやすくなります。
予防の基本は、練習と休養のバランスを取ることです。週に1〜2日は完全休養を入れること、痛みがあるときは無理せず休ませることが大切です。さらに、靴のフィッティングやブレードの状態を定期的にチェックすること、日常的なストレッチや体幹トレーニング、柔軟性の維持、そして十分な睡眠と栄養管理が効果的です。
家庭でできるケアとしては、軽い痛みや違和感があれば安静にし、RICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)を行います。痛みの経過を記録し、数日続いたり動作に支障があれば整形外科の受診を検討してください。「我慢すれば治る」ではなく「痛みは体からのサイン」と考える姿勢が大切です。
保護者として心に留めたいのは、休むことはサボりではないという認識です。痛みを無視して練習を続けることは将来に悪影響を及ぼす可能性があるため、子どもが言い出しにくいときは親がブレーキをかけることも必要です。さらに、医師やコーチと連携し、子どもの健康を最優先に練習内容を調整することが、結果的に上達につながります。
フィギュアスケートは華やかで楽しいスポーツですが、成長期には体に大きな負担がかかります。ご家庭でできる工夫を取り入れながら、子どもの安全と健康を守りつつ、長く競技を楽しめる環境を整えていきましょう。⛸
参考リンク:
- 健康と病気・医療・医薬の情報プラットホーム | メディカルテラス
https://www.medicalterrace.trend-sakura.com/article-49.html
- フィギュアスケーターに多い怪我 | やまぐちスポーツ整骨院グループ
https://aculabo-yamaguchi-sports.com/sport/figure-skating.html
- 成長期のケガ予防 | テーピング基礎講座・RICE(ライス)処置 | バトルウィン™
https://www.battlewin.com/beginners_taping/growing_injury_prevention/
- 成長期に多い膝の痛み「オスグッド病」について | 豪徳寺整形外科クリニック
https://gotokuji-seikeigeka.com/成長期に多い膝の痛み「オスグッド病」について/3943/
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