RinkCircleコミュニティチーム
練習量と休養の最適バランスを考える
スケートを続けていると「もっと練習した方がいいのでは」と思う一方で、「疲れているようだけど大丈夫かな」と迷う瞬間があります。実は、練習と休養のバランスは子どもの成長と上達に直結する大切な要素です。過剰な練習は集中力や技術の向上を妨げ、疲労骨折や燃え尽き症候群といったリスクを高めることが知られています。 スポーツ医学の知見では、週あたりの練習時間は子どもの年齢(歳)を超えないことが推奨されています。例えば10歳なら週10時間以内が目安です。さらに週に1〜2日の完全休養日を設けること、そして年間を通じて3〜4か月は特定の競技から離れるオフシーズンを持つことが望ましいとされています。これにより体の回復が促され、結果的に上達も加速します。 また、睡眠は休養の柱です。小中学生には1日9〜11時間の睡眠が推奨されており、これにより筋肉や骨の修復、運動スキルの定着が進みます。逆に睡眠が不足すると、けがのリスクが1.7倍に増えるとの報告もあります。休むことはサボりではなく、次に飛躍するための準備と考えることが大切です。 保護者が注目すべきサインとしては、演技の精度低下、練習への意欲喪失、慢性的な疲労感、不機嫌さ、そして痛みの訴えが挙げられます。これらが見られたら練習を減らす・休養を取るタイミングです。子ども自身は無理をしがちなので、親が「休む勇気」を後押しすることが重要です。 日々の実務では、練習量を急に増やさず週ごとの増加は10%以内にとどめること、氷上だけでなく陸上トレーニングや他競技の活動を取り入れることが推奨されています。これにより特定部位への負担を減らし、全身のバランスが整います。 練習はアクセル、休養はブレーキ。どちらも同じくらい大切です。お子さんが長く笑顔でスケートを楽しめるように、バランスの取れたペースを家庭とコーチが一緒に作っていきましょう。⛸📝 参考リンク: スポーツ医学・育成に関する解説(ラクエル パーソナルジム ブログ) https://raquel-gym.com/blog/11504/ Sports Medicine Today「Figure Skating」 https://www.sportsmedtoday.com/figure-skating-va-46.htm Boston Children’s Hospital「Preventing figure skating injuries」 https://answers.childrenshospital.org/figure-skating-injuries/ Children’s Mercy「Sleep for health and sports performance」 https://www.childrensmercy.org/parent-ish/2022/11/sports-sleep/ BEST TiMES「織田信成が海外のコーチから指摘された、休むことの大切さ」 https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/8257/
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